アンチ迎合

 今日は、映画「シン・シティ」を見ていました。ブルース・ウィリスミッキー・ローク が出演している、アメコミを実写化した映画です。「実写化」と書きましたが、アメコミ「原作」とも違います。製作側の強いこだわりで、コミックをそのまま実写にしたような作品になったそうです。特に興味があった訳ではないですが、たまたま他に見たい物がレンタル中だったので、今日はこれを見てみました。



 …が、久々に、レンタルした事を後悔しました。犯罪・暴力・汚職がはびこる街、と言う設定は、そんなに珍しい物では無いですが…とにかく陰鬱です。20分後、大した盛り上がりも無く、最初のエピソードが終わった時は、見るのを止めようかと思いました。
 しかし、ここから大逆転。そのまま見続けていたら、だんだん面白くなってきました (^^)
 最初のエピソードは、ちゃんと理由があって、淡白だったのですが、それからは独自のテイストを持つアクション映画。マンガの実写版なので、普通のドラマと違い、ハイスピードで話が進んで行きます。拷問とか凄惨なシーンも多いですが、言わばマンガの数コマだけで、決してしつこく無く、私には、そんなに見苦しくも無かったです。独自の映像・独自の雰囲気ですが、幸いにも、私はその雰囲気に慣れ、楽しく見る事ができました。最後には、DVD ちょっと買っても良いかも、とか思ってしまいました (^^;)


 完全に勧善懲悪の話では無いですが、悪が栄える話でもありません。それを知っていれば、多少見るのも楽になるでしょう。とは言え…好き嫌いが激しく分かれる映画です。大衆への迎合なんて、まったく無い作品です。
 そんな訳で、簡単にお勧めできる映画でもないのですが…でも見事な映画でした。「THE CROW」とかと、「パルプ・フィクション」が好きな人なら、チャレンジしてみて欲しいと思います。