ボビー・フィッシャー

　「ボビー・フィッシャーを探して」と言う映画があります。93年のアメリカの映画で、内容は全然知らないのですが (^^;) なかなか評判は良いようで、映画のタイトルだけは良く憶えてました。ところが、去年の７月、この ボビー・フィッシャー さんが、日本で身柄を拘束されたと言うニュースがあって、驚きました。一つは、ボビー・フィッシャー と言う方が実在した事（苦笑）。もう一つは、そんな方が日本にいた事です。

　そのニュースの後に知ったのですが、ボビー・フィッシャー は、伝説的とも言える、元チェスの世界チャンピオンです（アメリカ人）。72年、当時チェスで最強だったソ連を破り、チャンピオンになった事で、ヒーローになりました。しかし、その後、失踪（何故だろう？）。そして92年、経済制裁下のユーゴスラビアのチェスの大会に出た為、制裁違反の罪で、アメリカで起訴されていました。
　その後は、また逃亡（？）生活を続け、日本やフィリピンなどに居たそうです。話によると、行方不明と言いつつ、フィリピンのラジオに出てたり、わりと居場所は知られてたみたいです (^^;) ところが最近になってパスポートが無効になった為、入管法違反で成田の入国管理局に拘束されたとの事です。

　そんな有名人で、しかもアメリカで逮捕状も出ている ボビー・フィッシャー さん、すぐにアメリカに送還されるかと思いきや、本人は（逮捕されるし）アメリカには行きたく無いし、日本では色々嘆願運動があり、処分取消し請求などが行われたりして、延々8ヶ月も収容所にいるそうです。
　ところが昨日、以前から受入を表明していたアイスランドが、市民権を与えると言うニュースがありました。アイスランドでは、フィッシャー さんは人気ものだそうで、法務省も出国を前向きに検討とありました。これで円満解決かと思ったら、今日のニュースでは、アメリカ政府が身柄の引渡しを求めるとあったんです。アメリカも変な所で煩いです。解決は長引くでしょうか…。

　でも、改めて考えるとすごいですよね。政府に逆らってチェスの試合をした為に、10年以上もアメリカ合衆国から追われる男、ボビー・フィッシャー。こう書くと、すごい格好良いかも（爆）。少々表現に間違いがあるのは承知の上です (^^;)
　ともあれ、こんな事で国から追われるなんて、あまりにも無粋です。私としては、アイスランドで本人の希望通りの送って欲しいと思います。

　追記：24日、仮放免となり、アイスランドに向けて日本を出国したそうです (^^)