歴史家 LOVE

 今年の初めは引越しで忙しくて…その後も、なかなかイベントに恵まれない日々を送っていました。年が明けて約半年、信じられない事に、まだ1本もライブ行ってません (T_T) 今月、ようやく一本目が決まっているだけ。まあ、こんな時もあるでしょうね。
 そんな中で今日、すっごく久々に映画館に行き、「天使と悪魔」を見てきました。感想は、色々な所で書かれているでしょうが、2時間超、飽きずに楽しめました。話としては、少々物足りない所もありましたが、代わりに勢いがあって良かったです。


 さて歴史ミステリー映画と言えば、個人的には一つ気になっている物があります。日本では、3年ちょっと前に発売された小説「ヒストリアン」の映画版です。発売当時、けっこう広告も出していたし、知ってる方も多いでしょう。戦後〜70年代のヨーロッパを主な舞台とし、奇妙な本をきっかけに、歴史家(ヒストリアン)がドラキュラの謎を追う物語です。
 昨年、小説を読んだのですが、なかなか良かったです。16歳の少女が奇妙な本を見つける事から話が始まるのですが…この少女は主人公の一人でしかありません。物語は3世代に渡っていて、これらの世代の話が交互に語られ、序盤から引きこまれます。しばらく進むと、話の中心は2代目に。純朴な研究生とツンデレヒロインが、ドラキュラの謎と行方不明の教授を追って、冷戦下のヨーロッパを旅して行きます。
 ただし、「インディ・ジョーンズ」や以前読んだ「マギの聖骨」などと違い、アクションシーンや未発見の遺跡などは、ほとんどありません。色々な人に会い、様々な文献を通して謎に迫って行きます。この辺を、歴史ロマンを感じると思うか地味と思うかは、その人の好みでしょうが…本好きとしては、図書館で謎を追うというシチュエーション、大好きです (^^)
 また、あまり知識が無い国々が舞台になるのも、楽しませてくれます。トルコとかブルガリアとか、是非とも映像でみたい所です。ブルガリアと言えば、この本で知ったのですが、この国は首を横に振ると Yes で、縦に降ると No だそうです。ヨーロッパに、こんな国があるとは驚きでした。
 わりとご都合主義な所と、結果的に登場人物の行動が突飛なのが残念でした。ラストも、もっと盛り上げられたはずなのですが…。この辺は、作者の経験不足による所でしょう。話の欠点を考えると、意外に多いような気がしますが、舞台・雰囲気など、良いところがそれ以上にありました。


 日本での発売時に、ハリウッドで映画化決定と案内があったのですが…実際には、単なる映画化権の取得だけだったのでしょうか?その後、全然詳しい話がありません (--;) ハリウッド映画って、実際に撮影が始まらないと、実現するか分からない所がありますからね…。また、映画化権を取得したのが、「天使と悪魔」と同じ ソニー・ピクチャーズ なので、似たジャンルが被らないように調整されているのかもしれません。
 話題の小説だっただけに、企画が無くなる可能性は低いと思っています。小説の欠点がうまく変更されれば、面白い映画になると思っているので、気長に待ってます。


ヒストリアン・I

ヒストリアン・I


ヒストリアン・II

ヒストリアン・II