交渉人って何だろう?

 今日は、テレビで「交渉人 真下正義」を見ていました。「踊る大捜査線」は興味はあったものの、今までに見たのは、劇場版の一作目のみです。ただ、この「交渉人 真下正義」については、それなりに評判の良さを聞いていたので見てみました。
 感想ですが…細かい粗は山ほどありましたが、全般的に楽しめました (^^) ただ、動機が弱い上に、事件の閉め方が中途半端なのは、大きな減点です。ストーリーの半端な部分を、二作目への伏線と考える事はできますが…「容疑者 室井慎次」の伏線もあったから、最後のまとまりが弱く、イマイチ満足できませんでした。まあ、見た価値は、十分ありましたけど、惜しかったと言う感じです。犯人が逃げるなり、捕まるなり、どんな結末であっても、きちんと書いて欲しかったですね。


 ところで、映画の楽しさとは別に、「交渉人」と言う事が妙に気になりました。この映画の主人公って、はたして「交渉人」だったのでしょうか?確かに、言葉を武器に戦っていて、最初頼り無さそうだったのが、どんどん格好良くなってきましたが…交渉によって展開が進む事件ではありませんでした。この位の交渉なら、ダイ・ハード3とかでもやってるように思います。


 もっとも本当の交渉人って、本来どう言うのかは、良く知りません。漫画の MASTER キートン で、キートンがネゴシエイターをしていましたが、その時は犯人との電話にでず、サポート・指示するだけでした。同じく漫画の「勇午」の主人公は、一応交渉で問題を解決していましたが、自分自身は、拷問される事が多く、滅茶苦茶体を酷使していました (^^;)
 「ボーン・コレクター」で有名な ジェフリー・ディーヴァー の作品で、「静寂の叫び」と言う小説があるのですが、これは、人質事件の交渉人を、きちっと書いてます。アメリカは、実際に FBI とかでネゴシエイターがいますからね。もっとも、この作者の作品の類に漏れず、ただの事件ではありませんでしたが。


静寂の叫び〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

静寂の叫び〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)


 ともあれ、こう言った作品の「交渉人」比べると、真下正義 の交渉人っぷりは、随分弱い気がします。そういう点で、けっこう不満だったのですが、どうでしょう?それとも、私が踊るシリーズに、期待かけすぎたかな (^^;)