ハードSF…?

 今日は久々にライブです。随分久々… (*^^*) その幸せに浸りつつ、今日は、グレッグ・イーガン の「万物理論」を読み終えました。


万物理論 (創元SF文庫)

万物理論 (創元SF文庫)


 「現役最高のハードSF作家が贈る傑作」だそうですが…どうでしょう (--;) 確かに、すごい面白いアイデアが色々贅沢に詰まっているのですが、物語の本丸に不満です。

「その背景となる数字は完全にすじが通っているけど−現実はまさにその本質ゆえにテスト不可能。」

 と作品中で言われる理論が、物語の中心なんです。それも、カルトのたわ言と、まったく違いが無い理論です。これは「ハードSF」と呼んで良いのでしょうか?少なくとも「究極のハードSF」などとは、私は認められません。「タウ・ゼロ」なんかも突飛でしたが、まだ説得力がありました。


 例えば、私の好きな ジェイムズ・P・ホーガン だと、作品中で出てきた理論を、作品中でテストしてる物もあります。しかも、かなり地味な(笑)。最終的には、突飛な所も出てきましたが、でも「科学が面白い」と思える作品でした。
 イーガンは量子力学観測問題が好きそうですが、そこから生まれているのが、センスオブワンダーではなく、ファンタジーかカルトにしか見えないのは、私だけでしょうか。ともあれ、気になる作家ではあれ、イーガン は私の好みから外れるようです。残念。